ウェッジを知る
【ピッチングウェッジ】
アイアンを使うまでもない、ピンの上ではためく旗が肉眼でも確認できるほどの距離までボールを運んだのなら、ウェッジで一気に攻める頃合です。 ピッチングウェッジの射程距離は110ヤード、女性だとその半分くらいになり、ここまできたらただグリーンにオンするだけではなくピンに寄せる気持ちでショットするのがスポーツマンのとるべき行動です。 ロフト角は45度くらいあるので舞う様にボールが飛んでいきますが、高さがある分着地してからのキャリーは短く、目標地点までの飛距離をあわせやすいといった特徴も持ち合わせています。 芝の上を転がる距離が少ないためボールの位置をコントロールしやすいのです。もちろん練習を積んでいることが前提になりますが、好きな位置にボールを落とすことができるとても便利なクラブです。 中盤にこれを使わないゴルファーはいない、と言っても過言ではなく、むしろピッチングウェッジを使いこなせないようではいいスコアを出すことはできません。どんなにドライバーでパワフルなティーショットを打てる人でも、カップインまでの打数を競うゴルフではウェッジやアイアンが下手糞ならたいした成績を出すことは不可能なのです。 最初こそ多少有利でも中盤にもたついていたらすぐに追いつかれてしまうからで、地道な努力を惜しまずに地味なウェッジも練習しないといけません。略称はPWになります。
【サンドウェッジ】
ホールにはいくつものバンカーがありますが、それら障害物はなるべく避けてボールを運ぶのがうまいやり方になります。 フェアウェイからショットするのとバンカーからでは飛距離が大きく違ってくるからで、ボールのコントロールも難しくなります。 飛ばせるクラブとして認識されているウッドでバンカーにはまったボールを打つ人はそういませんが、それはまともにショットできないからです。ロフト角が少ないとボールは高く上がらず、下手をすると数メートル先の砂地に着地して頭を抱えることになるからです。バンカーから脱出するには高さが必要になり、そのために用意されているのがサンドウェッジというクラブになるのです。 ロフト角が56度と上に飛ばすことに重点を置いているため飛距離はいまいち、80ヤードといったところですが、これだけあればどんなに大きなバンカーでも脱することが出来るので目的を考えれば充分な性能です。 バンカーに入ってしまったらグリーンを狙うどころではなく、また距離を縮めることよりもフェアウェイに戻すことを優先させねばなりません。初心者に多いことですが、バンカーにはまってしまい何度打ってもそこから出られない、と悲惨な状況に陥ったらもう帰りたくなってしまいます。 それを回避するためにもサンドウェッジの練習はしっかりしておく、これは初心者ほど大切なことかもしれませんね。
【パター】
グリーンにボールが乗ったらあとはパターで仕上げる段階に入ります。転がしてカップインを目指すので飛距離というのは少しおかしく、転がる距離と表現するのがいいかもしれませんが細かいことは気にしなくてもいいでしょう。パターは番手のあるウッドやアイアンとは違い、シャフトのサイズもヘッドの形状もまちまちなため「パターで届く距離はこれだけだよ」と言うことはできません。飛ばせるパターもあれば飛ばないパターもあるからです。 そもそもパターを使うところまできたら距離によってどうこうはもうおしまいで、狙ったコースに調整された勢いで転がすことが重要になります。距離がほしければピッチングウェッジを使ってくださいね、なのです。なので筋力が少ない女性が劣ることもない、平等なクラブになります。 ヘッドの形状がいろいろありますがどれが優れているかは一概には言えず、本人が使いやすければそれが一番いいと思います。 一般的にはかまぼこっぽいマレット型を使うのが初心者にはベターとされており、これを試してから他のタイプを使うことを推奨します。 難しいとされているのはブレード型で、初心者がいきなりこれを使うのは避けたほうがいいだろうと皆が口を揃えて言います。 他にもいろいろありますが目的を達成することができるのであれば、どんなデザインでもいいというのが最終的な答えになるので、結果が出るパターを使いましょう。